この頃思うことども 3
社会の変化
スーパー、コンビニなどの進出の結果安い商品が出回り食生活が格段に向上したと書きました。衣料品量販店の進出も私たちの衣服の選択を広げ、豊かさを実感できるようになりました。しかし、スーパー、コンビニその他の諸々のチェーン店が懸命になっているのは自分たちの会社の利益を最大限にしようとするためであって、買い物をする消費者の生活を充実させるために身を粉にしているわけではありません。当然のことだと思います。
このような経済活動こそが(店がいくらで売ろうが、買う人がどの店で買おうが自由)ほどよいところに値段が落ち着き、その結果は生産者・消費者にとってまあまあ満足できるだけでなく、その社会・国家にとっても有効・有益であるという説が有力だった時代もありました。およそ250年前、アダムスミスが著した『国富論』がその代表です。この自由な経済活動こそがいいという考えは250年前だったからこそ成り立ったのかな、と思います。
ところで先日6月29日から7月2日までの四日間に、新聞に入った6つのスーパーのチラシに全く同じ商品を扱っていた部分があって半分驚き、半分笑ってしまいました。そのチラシの該当部分を出します。
上の6枚のチラシに共通しているのは7月2日の半夏生にはタコを(しょうが醤油につけて?)食べましょうという宣伝です。6つのスーパーといえば私の周辺にあるすべてのスーパーになります。半分驚いたというのは商魂のたくましさです。まさかスーパーが談合してタコを推奨に及んだとは思えません。私の生半可な知識では半夏生というのはこの頃に花がさく草か木だったか、というていどのものです。どこからタコと結びつけたんでしょうか?
調べてみたら、田植えなど農作業が一段落するこの時期、骨休みと秋の豊作を祈念してタコを食べる地方があるようです。同じ趣旨からサバ(丸焼き)、もち(砂糖ときなこをかけて)、(あるいは焼き餅にして)、冬瓜、芋汁、うどん、ごった煮など地域性豊かな食品がハレの日の食材として用意されていた地域もあるようです。知多半島では半夏生をハレの日とする風習は聞いたことも見たこともありません。知多郡では田植えで一段落ではなく畑作もやっていたので草取りや野菜の栽培が忙しく、皆でゆっくりするということはできなかったかもしれません。 以下 続く